蛇谷 りえ / JATANI RIE

犬のおとうさんは背中の骨を触るようになでると、気持ちのいい体勢になって座りこむ。しばらく骨を触るようになでていると、犬のおとうさんの目は茶色くて、丸いことに気づく。目の中って自分が移り込んだりしておもしろいから、まじまじと近づいて、なでながら見入る。それまでは、わたしのことまっすぐ見てたくせに、まじまじと近づいていったら、目線をそらす。それでもなでてるのは気持ちいいから、まっすぐ向いてた身体も横にずれていって、横を向く。ぜんぜん目を合わせてくれないから、斜めから目の中をみようとあきらめずに覗き込む。これが最近のおとうさんとの遊び。

2015年08月21日 BLOG