蛇谷 りえ / JATANI RIE

休みの日に、新居の壁を削ってる。壁に30cmぐらい向かってガリガリと。コテで削る。自分よりも大きいものが立ちはだかって、離れてみると、くじけそうだけど、近寄ると、壁しか見えないから、手を動かしていれば、とにかく前に進む。頭は間に合うのか不安がってるけど、ガリガリと削っていれば、頭も思考停止して、無の境地に入る。そうしたら、ザッザッといい音が聞こえてきて、コテと身体が一体化して気持ちいい。頭は、身体の方に意識がまわって、あれこれ考えなくなる。先回りするよりも、手の握り方とか、肩の無駄な力の入り具合とか、そっちに意識がいく。時間が経てば、それなりに進むのもいい。時間を稼ごうと、これがいいコテだったらもっと早くできるのかな、とか、マシンだったら、とかいろいろ考えてはみるが、いいコテを買いにいくのもめんどくさがってるし、マシンは、電動だからなんかなあ。電動って電動でしかないからなあと思ってる自分もいて、これでいいんだ。と納得して、やはり手を動かす。壁の削れ具合を遠くから眺めて水を飲む。こんな仕事があるなんて、羨ましいなあ。と思うけど、これ毎日も身体が大変だ。どんな部屋になるかな、楽しみだな。

 

2019年10月07日 BLOG

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