蛇谷 りえ / JATANI RIE

もしもし

やぶくみこさんの作曲づくりを体験すると、自分がいかに都合のいい音しかきいてないことがよくわかる。同時に、ぜんぶの音をきいてやりたい気持ちも湧いてきて、やきもきする。こっちを聞こうとすると、ほかの音が邪魔にみえるし、ぜんぶを聞こうとすると、意識が遠のいて気がつけば寝ている。ぜんぶの音をきいたところで、わたしにとって美しいかはまた別だということも体験した。どうやらこの間合いを行き来するしかないし、行き来することだけに徹するのも悪くないのかもしれない。

2015年12月16日 BLOG