蛇谷 りえ / JATANI RIE

声色

人にはちょうどいい声の大きさ、高さがある。カラオケにいったら、好きな歌手と同じような歌い方をして楽しんでるけど。あれは自分の声ではなくて。自分の声というのがある。

大学の仕事で一人一が発表してると、その人の声を聞くことができてうっとりする。もちろんみんなに見られてるから多少の緊張もあるんだけど。それでも回を重ねると慣れてきて、構えがなくなる。あれはきっと、自分の慣れた空間からオンラインでアクセスしてるからかな。なんか声がボーっとしてていい。ゆるい声。

目の前では絶対みれないものがあって、それは私がいるから見えなくなるような、一人言のようなただ在るだけの時間なんだけど。そういうのに似てると思う。リアルだと見えないけど、装置があるから見えることもあるんだな。声の大きさがみんなちがっても、マイクは拾ってくれるしスピーカーで拡張されるから。人間が無理しなくていいってことなのかな。

大学3年生って大人になる前の、なんでもない自分であり。ただ在る時間であり。ほんとうに尊い。友達でもない集まった人たち同士で、自分の生活の話を語り合う。うーん。文字にするとちがうなあ。それでもとにかく、わたしが見たいものがみれて満足だった。経済活動に追われてたけど、この2時間だけ時間が止まってた。

2021年12月17日 BLOG

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