蛇谷 りえ / JATANI RIE

岡崎京子のお話だったか、昨日のことだったか

トットリの冬は、天気がずっと同じ曇天で、朝起きて顔も洗わずに職場につくと、そのままストーブにへばりついて作業が始まり、お昼になってご飯をたべて、また仕事がはじまって、甘いものが食べたくなって、少し我慢するとお腹がすいてきて、夜ご飯を食べる。気がついたら、外に出る事もないし、外でなにが起きてたのかわからないぐらい、一日が終わる。かろうじて、あたりがもの音ひとつしない静けさになるせいで夜になったことがわかるぐらい。お客さんが来たら、お客さんにまつわる周りのことにも気がまわるけど、来なかったら、自分のでっかい家みたいに建物が存在してる。

今年の1月から日記をつけるようにしていて、手帳を買った。スケジュールはパソコンでアクセスすれば見れるし、わざわざ手帳に書き込むほどの余裕もないけれど、後を追うように、一週間ごとに思い出せる事をメモして、そのとき思ったことをヨコのページに覚え書きをしている。わりと、毎週毎週なにかしら考えてることはあって、ふっと湧いたり、消えたりの繰り返し。寝る前に布団の中で読んだ岡崎京子の小説が印象的すぎて、ふと日記にかきそうになるけど、いつのことだったか話が前後していて、すこし疲れる。寝ている間に夢もなにか見た気がするし、だれかに聞いた話だった気もする。気になっていることが、頭のはしっこにあって、それは、あのときの帽子をどこにやったかなと探し物の続きをしてる感じで、ずっとひきずっていて、毎日前に進んでるけど、どこかでひっかかってって気分がすっきりしない。こういうときはどうしたらいいんだっけな。長い映画をずっと見ていたい気もするし、部屋にある必要そうで不要なものをまるごと捨ててしまいたい気もする。欲しかったマンガをまとめ買いしようと、ぽちってみてるけど、カートにはいってるだけで、今これが届いたところでいつ読み終わるかもわからない。この季節はいつもそう。なにか、ただただ集中できることがしたい。

 

2014年02月19日 BLOG