蛇谷 りえ / JATANI RIE

バランスをとる方法

自分の立ち方のバランスをとるのはむずかしい。一人じゃまっすぐ立ててるのか、比較ができないし、鏡でもあれば少しはわかるけれど、鏡は所詮映し出すものなだけど、この世界でちゃんと立っているかまでも、鏡は映し出してはくれない。それとも、二人でいたら立っているかチェックしてもらえたり、二人なりの保ち方があるかもしれないけれど、それはそれで、一人がバランスをくずしたり、一人が不安定だったり、もたれかかったりしちゃうと、それはそれで自分の立ち方を心配してる場合じゃなかったりして、それどころじゃない。自分のバランスってのは、仕事をたくさんするとかしないとか、生活リズムがどうこうとか、それとまた違う。心のバランスというか、そんなことを考えてるほど暇があるのかもしれないけれど、ふと、やみくもに寂しくなる瞬間がある。どうしようもなく、落ちそうな。そういうときにどうしたらいいんだっけなあ、と鳥取の何もない池の方を見ながら、考える。

バランスがいまではだめなら、もうひとつ増やすのもいいかもしれない。でも、たくさんを所有することはとても負担がかかることをしっているので、できるだけ自分を最小限にして、所有はせずにそいつを点と点ぐらいで保つようなバランスをとれることが理想的だけど、そんなこと私にできるのかしら。と、無駄に先の不安をしてみる。一人でも二人でもだめなら、なにか他のバランスを取る方法を考えないと。とりあえず、最小限の自分の体でたくさんの経験や仕事をしていくことにしようかな。いっこずついっこずつ。

 

2012年06月14日 BLOG