蛇谷 りえ / JATANI RIE

登山

友達と扇ノ山に登った。朝でかけるとき、荷物を詰めていたら、じーっと犬が見てくるので留守番する予定だったけど、犬もいっしょに連れていくことになった。集合場所から車で2時間。山頂まで3.2km、久しぶりなのでよくもわからず登り出す。はじめはおしゃべりしたけど、息が切れながらもくもくと歩く。白いきのこがまっすぐ生えていたり、木が斜めになってたり、動物の糞をみつけたり。まだかなーと不安になったら、「もうすぐ山頂や!」と犬にときおり話しかけて、山頂についた。持ってきたお弁当を犬にも分けて食べる。下山するとき、犬がバタバタ暴れるので、何事かと思い、持ってきていた骨を渡したら口で加えたまま歩き始めた。普段の散歩のときみたいに、途中で落とすので、心配してたけど、ずっと加えてた。降りるとき、下り坂なので前を歩く犬が勢いつくと、何度か滑りこけた。すると、犬は歩くペースを合わせて歩きはじめて、段差があるところを避けてリードした。道が二手にわけれているところでは、私たちが歩こうとすると、ぐいぐい引っ張って違う方向へいこうとするので、調べてみたら犬のほうが正解だった。それからはずっと、犬は先頭を歩いて、遅れている人がいたら、ストップして振り返って、ついてきてるか確認をした。ときには、水溜りの泥水をがぶがぶ飲んで骨を口に加えなおして、おしっこもしっかりして、ぐんぐん降りていく。予報では晴れだったけど、曇り空になってきた頃、犬に引き連れられて無事に元の場所にもどってきた。犬を見直した日だった。

9月はなんだか悩まされることが周りにおきて、しんどかったけど、問題がわかったらあとは一つずつ解決していくだけだと道が開けた。山頂にたどり着くまでは不安が続くけど、山頂についてしまえば、来た道を戻るだけなので不安はない。高い山を登って少しずつ下山するような、そういう感覚に似てる。

2020年10月03日 BLOG