蛇谷 りえ / JATANI RIE

うんち

犬のうんちは別にきたないと思わない。赤ちゃんのうんちも。匂いが強烈なだけで。あとはまあ、何を食べてこうなってるかは検討つくから、汚いとも思わないし、なんとも思わない。よっぱらって吹っかけるションベンだってそう。いっぱいビール呑んでたもんなーと、わりと納得しながら掃除もする。小学校の頃、しまだ先生が「うんこと言いません。うんちと言いなさい。」とやたら言ってたのを習ってうんちと呼ぶ。

大人になったうんちなんてものは、ほんとうにきもい。他人のうんちほど。気持ち悪い。受け入れがたい。臭いし、今までのいろんな摂取してきたものが染み付いてる。さいてー。と思うような節がある。(別にうんち自体がサイテーとかじゃなくて)うんちみたいな、他人のわけわかんないものに直撃して、戸惑いまくっていたけど。なんかの拍子で、わたしもそうなのかー。と納得した。

他者を受け入れる。なんて、ありえない。絶対無理。ウゲー。って考えて、ひとまず落ち着こう。それでも数秒後には、なにかをつくろうとして一人じゃできないから、めんどくさいのに、また他者に連絡をとる。めんどくさいのに。諦めながらもやるか、とか。「やるか。」という意識さえもない。もぞもぞと手を動かし始めてる。わたしもふくむ人間はアホなのかもしれない。

2016年04月05日 BLOG