it is
日常ってなんだったっけな。地震があって、少し遠くの安全なエリアにわたしはいて、被災地のみんなに、危ないからこっちにおいでといくら言ってもなかなか避難しない。いくら言ってもきかないところがみんならしいし、そんな簡単なことでもないのかと妙に納得もするけど、そんなにしてまでそこにいる理由ってなんだよ。って謎が生まれる。その場所に、守り継がれた家があるわけでもない、みんな身体ひとつでやってきたから大事なものは大体持ち運べるはずなのに。こんな事態の中、みんなで助け合って、集まってごはんを食べることに歓びを感じてるみたいだけど、そんなの今まで何度もあったのに。明日もまた、それを繰り返そうと願う行為は、一体どういうことなんだろう。今まで何度も繰り返されたあの日常は、あのときのものだけであって、再びいま繰り返したところで、非現実的すぎて、幻想にしかみえない。日常って幻想だったのかな。なんだったっけな。
2016年10月23日 BLOG