蛇谷 りえ / JATANI RIE

反射

今までのやり方が通用しなくて、がんじがらめになっていた。だけど、それとは別で楽しそうなこと、おもしろそうなことに反射して、手足を動かしていたら、おもってもみないところにいける。無理して、自分ひとりでなんとかしようと、がんじがらめになっていると思うことは、わたしの考え方の問題で、そんな他人がいたら、わたしはきっと一言で返す。真っ暗な世界で、昔みたいな明るい世界にいきたくて、不安でもがいていたけど、暗やみの中で耳を傾けるといろいろ聞こえてきて、それなりに、真っ暗な世界もたのしめるようになった。しずかに黙々と仕事をしてると、躍起になっていた自分がバカみたいに思えてきて、あきらめることができそうな気がした梅雨入りの午後。自分が注文した美味しいカレーうどんをひとりで食べきらずに、近くの人にあげれるようになりたい。自分がひとりで何かしたいことなんて、本当はこれっぽっちもなくて、何かひとりでやったところで、ひとりで楽しんでしまった後悔がやってくるだけだ。他人の話に耳を傾けるといろいろ思いつく。せっかくならおもしろくやろうよ。ってなる。人の話がどれだけきけるかな。静かに、ふかふかの土の中にある、大きい石とか大きい木片とかを振り分けながら、虫を発見したりして、わたし、こういう作業好きだなっておもって。伐採した木を撒きにするとか、切り落としたローレルの枝を葉っぱだけ採って乾燥させるとか、目の前のあるものを生かせるかたちでただただ反射する。しばらくそれだけのことに意識してみようって思いました。we are family.

2017年06月22日 BLOG