Tシャツ
CHAMBERのTシャツの生地が気になって1年越しでやっとネットで買った。ネットで買うのが苦手で、大阪にいっても鳥取中探しても取り扱っているところがなくて、お店の人に聞いたら、生地はいいけど他のTシャツに比べると高く感じるから扱えなくなった。とのこと。他のTシャツは、着心地よくて、汗とか吸ったりすることが売りになっている。そしてたしかに安い。Tシャツってこんな値段だったけな、と思うほど。アメリカのブランドなのに中国製とか日本製だからなぜ?と不思議がっていたら、その方が安くつくれるとお店の人が教えてくれた。同じ製法でも糸が違う。そりゃ、想像してみればわかることで、日本でめっちゃ売れるから作らせてくれ!って頼んで、アメリカの糸をごっそり運ぶより、日本で糸を調達した方がたしかに合理的。製法いっしょだけど糸が違うけどそれでもよければ的な。だから、あの時代につくっていた、アメリカの糸でアメリカ人が考えたマシンでアメリカ人がつくるアメリカ製のTシャツはもうないってわけだ。考えてみれば、日本のメーカーだってそうだった。ユニクロも無印も。気がつけば、外国で作られている。外国でつくることが悪いわけでじゃないけど、食べ物だと、この野菜はどこの野菜か気にするのに、高くても国産を選んだり、美味しくて新鮮なものを選んだり、その土地にしかない食材とか旅先で食べようとするのに、なんで服はこんなに無関心だったんだろうかと愕然とした。雑誌の広告やテレビのコマーシャルによってまんまと、疑問に思うことを忘れて、ここまできたのかもしれない。古着が好きなのは、どこのお店でも手に入らない素敵な模様だったり、繊維だったり、デザインがおもしろいからなんだけど。なかなか、そんな古着に出会う回数も多くはない。古着を探すのもいいけど、懐古的になるだけじゃなくて、今、この時代で苦しみながらも、ものづくりをしている人、組織に目を向ける方にも視野に入れていこうと思う。それが消費する側ができるささやかな意思表明だし、ファッションは場所や技術がなくても、ひとりで始められるメディアだから。そう思って、アメリカンアパレルを調べていたら経営難でネット販売終了していた。ごめん。アメアパ。もっと表面的なものじゃなくて、どんな人がどんな思いでどうやって作ったのか感じていこうと思ったよ。いつかアメリカいったらアメアパに行く。楽しみ。でも、わたしが知ってる生地は大体ニット。引き出しにあるのはニット(編物)ばかり。なんでだろう?織物のイメージがまったくない。古い着物みてるとヤバイくらい美しかったり、かっこいいのもあって、調べていくと歴史が深くておもしろい。ルーツが日本にとどまらない。織物がまだまだ身近にある東南アジアも行ってみたいなあ。足元をどんどん掘っていくと、トンネルみたいに向こう側があることがわかる。ぜんぜん違う世界が広がっていて、でも、それは妄想じゃなくてちゃんと現実。どこで、どんな人がなにをつくっているのか。カタチあるもの全てに意味がある。その意味をわたしは探究していたい。
2017年07月03日 BLOG