呼吸
呼吸に注視する。吸ってさんと吐いてさん。鼻から吸って、口から吐く。ただそれだけのことがなかなか意識できない。吸いながらなんかするって結構むずい。目の前でダンサーが踊ってる。呼吸の奪い合いをするダンスがあるなら、声の大きさ、間、動作で、呼吸を奪いあう。だから、音を奏でるときも、会話するときも、わたしはわたしの呼吸に注目してみる。目をあけて。相手の呼吸を見つめながら、わたしはわたしの呼吸に意識する。心拍数も、肺活量も異なる人間の体。わたしはわたし。よそはよそ。だがしかし、目をあけることが大事。目を閉じてはいけない。向こう側から、わたしの呼吸を見る。その様子がとても好き。孤独で、切なくて、音をたてると消えてしまいそうな、ひとりだけの呼吸の時間。できるなら、相手の呼吸を奪わいたくない。わたしの身の回りの人たちは、奪わない人の方がおおい。奪わないから、呼吸を聞いてる。山下残さんの公演をみてそんなことを考えた。
2018年03月04日 BLOG