蛇谷 りえ / JATANI RIE

言葉の編集

連続講座の40000字を4000字にする編集をする。朝から晩まで。人の話し言葉が文字になると、ツーツーツーと、呼吸するリズムで言葉が進んでいて、肺活量のありそうな人は、だーーっと言葉がでてるようすがうかがえる。文字起こしされた文字をみてると、その人にとって大切なことは何回も違う言葉で話していることがわかる。あと、話をしている途中で関係ありそうでなさそうな話がふっと思い出す感じもおもしろい。なんかに思考が反応したんだろうか。話し言葉を書き言葉にすると文字が一気にへる不思議。書くっていうのは、思考回路が一個か二個か多いようだ。話し言葉は人柄が出ておもしろいなーと、人の言葉を何度も読みながら、温度を感じる箇所を線引いたり、わたしの温度があがったところを線引いていく。何度も読んでると、その人になった気持ちになって、言葉がすいすい出てくる。無色透明な。という言葉が何度もでてきて、わたし自身も、無色透明な感覚のときの自分が結構好きだったりするなって思い出した。声の感じとか、言葉使いとか。企画書や原稿書くときに、無意識に肩に力が入る時があるけど、ああいう言葉より、なんか素直に思いついたり、ふにゃふにゃのときのわたしの言葉のときが、だいたい他人もしっくりくるのがわかってきた。あの感覚になる瞬間はふと突然に訪れるから、仕事としてはもう少し意識的にしたいのだけど。しかし、メディアの連続講座は、企画しているわたしが一番勉強になっている。好きな人に連絡して、打ち合わせして、話をふんふん聞いて、好きな人の言葉を触っていられる幸せがあるなんて。この調子でビデオの編集も改めて挑戦したいけど、情報量が半端なくて怖気付いてる。

2018年03月15日 BLOG