イエス アイ アム
強い、弱い、弱い、強い、強いものには強いもので戦う必要があるかもしれないが、わたしにはとうてい強いものを作った経験もないし、強いものに支えられた覚えもない。振り返ってあしあとをみてみると、そこにあるのは、弱っちい、ちいさくて、へなちょこで、今にも消えてしまいそうな、瞬間的な、それでも、強烈な、時間。強いものをつくれる可能性は、この先ももちろんあるかもしれないけれど、そんな遠い未来の可能性よりも、自分のあしもとをもっと信じることの方が、強いのかもしれない。
強さに比べると、悔しいくらい、とうていスピードは追いつけないけど、それでも、この方法で怖さや不安を乗り越えている人が目の前にいるんだから、わたしも薄々わかっているそれを信じてもいいんじゃないかな。悩み事を近所のおかあさんにこぼして、ふと思った。
犬と暮らして二度目の冬がくる。寒くなってきたので夜は部屋でいっしょに寝るんだけど、部屋にはいると、わたしのまわりをくるくる回って、お気にいりのタオルの上でごろんとして、眠りにつく。夜はしずかで、私の部屋では犬の寝息しか聞こえない。良い時間。
2015年10月09日 BLOG