蛇谷 りえ / JATANI RIE » Blog Archive » 犬と二人

犬と二人

おとうさんと海にいってみました。おとうさんは水がきらいではないので、海も好きかと思い連れていってみました。砂浜はなんなくクリアし、海を間近で眺めていると、冷たい海水が足下までのぼってきました。つめたくてわたしはびっくりするぐらいでしたが、おとうさんをみるとびっくりした様子はなく、ただのどが乾いていたせいか、海水塩っからい水をごくごく飲んでしまい、どうも嫌いだったらしく、すたこら遠くへ歩いていきました。ふと立ち止まり、砂浜をぽんぽん穴を掘り始め、気が済んだのか、次は海辺のゴミを一通りくんくんし、もっかいチャレンジしようと波に近づいてみましたが、やっぱり何か腑に落ちないようで、静かにやってくる波から軽やかに逃げていきました。浜辺にいたカップルの横にちょこんと座りこんでしまったので、そのままほったらかしにして、私は波の中へ入っていき、おとうさんは浜辺から舌を出してこっちをみていました。私がどんどん海の奥へ歩いていくと、おとうさんは、ん?という顔をしたまま、すこし前に歩き出し、それでも波が嫌いなので、そこから近づくことなく、私をみているようでした。台風明けの波が高い海辺でわたしが海から浜辺にいるおとうさんを確認しながらじゃぶじゃぶ遊んで、身体が冷えてきたのであがるとおとうさんはわたしについてきて、すたこら浜から出ようと必死のようすでした。温水シャワーでわたしとおとうさんを少し洗って、車に乗り込んで家にかえりました。おとうさんはのどがかわいているままでしたが、少し安心したようでした。

2014年08月12日 BLOG