蛇谷 りえ / JATANI RIE

目の前

わたしの2つの目から見える、流れている世界とそこにつながるアレコレぐらいは、全力で頭と身体をつかって同じ時間を共にしたいと思うけれど、どうしても誰かが突然に私の意思は関係なく奪ってくる。大事にしたいと思えば思う程、奪われたときの喪失感は半端ない。大事にしている本やものはいつもどこかになくなる。手からこぼれていく様子が昔からあって、それがいやだから、手の中に収まる程しか持とうとしてこなかったけど、それでも手からこぼれてしまうぐらい、いつのまにか何かが貯まっていて、また突然何かによってそれを失う。所持することは向いてないんだと思う。

2016年01月25日 BLOG